RENAULT 4

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ふらっと出かけるのは、いつものこと。潮のにおいのするこの公園にもよく訪れる。

_MM_1771ひんやりとした空気の中は、アクセルを踏み込むとパタパタと元気に走るさまがとても好きなのだ。

寒くなると空気が薄くなるような気がする。たぶん気のせいなのだが、気のせいでもこのクルマが動く分くらいの空気は何とかなりそう。だからこの季節のドライブは好き。

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クルマを止めて窓から見る風景、落ち葉は色づき、鳥が飛びまわり、何が理由か知らないけれどなんとなく不機嫌そうな雲など、それらを絵画のようにまとめることができる。そんなこの車の窓もお気に入りの一つ。

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本を持ってきてハンドルに押し付けるように一ページ、そしてまた一ページと読み進めるのも秋の過ごし方としてふさわしい気がする。

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でも注意しないといけないのはお昼寝。小さいけれど、キャビンだって小さいこのクルマ、日差しがあるとそれなりにぽかぽかと温かい車内も、日が傾き始めるとたちまち冷えてくるので、風邪をひいてしまいそう。

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困ったものだけれど、冷えてきてぶるぶるっと目が覚めるあの感じもやっぱり好き。

何もないのに、これ以上いらない!と思わせるリッチな感じ。驚くほど狭いからこそ、もっと仲良しになれる距離感。

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他と比べて感じる不満も、このクルマ自体に目を向けたとき、完成されていると思わせるのがこのクルマのお気に入りポイント。

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でも、「いいところを挙げなさい」とこんなことを日々チェックさせて初めて良さがわかるのではなく、なんとなく普段から「居心地がいい」と思えること。それがこのクルマの一番のお気に入り。

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久しぶりにここへ来たら、途中においしそうなパン屋さんを発見したのでそこに行ってみる、らしい。古いものを大事にする、以前に、今までずっとこうだったように、これからもこんな日々が続いてほしいと思うから。

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一番素敵なのは極めて普通であること。

model:Ikumi Oyama
photo:masaru mochida
writter:kentaro nakagomi