「あっつい…」
乗り込んだ相棒は まだ夏の気配を漂わせて
もう秋だというのに どこか開放的
空は高く澄んで 入道雲は見えない
季節も時間も巡ってる 誰かは誰かと
私はコイツと、若作り激しいけど、もういい年
だから ちゃんとチェックしてあげる
力仕事は違う人に任せれば?
嫌よ、私はコイツの面倒を全部見るって決めてるんだから
コイツは一人じゃ何処にも行けない
だから 私が乗ってあげるの
まっすぐ前を見て ギアを入れる
それだけで伝わってくる
見たいものを見せてあげるわ
あら、私に見惚れちゃった?
コイツに乗る私の魅力は六割増し
オトコノコの視線は独り占め
ちょっとサービスしてあげようかしら。
きれいなお姉さんは好きですか?
そう、ありがとう
でも私 オコサマに興味ないの
もっとコイツみたいに いい男になって出直して
いい男になったら?
助手席くらいには 乗せてあげてもいいわよ
まあ コイツを越す男になんて
簡単になれないから 頑張ってね
photogrpher:Masaru Mochida
writter:Sally
model:Momoko Mimura