MASERATI GHIBLI
「風の名前」 義理堅く 無頼で 理想的な。 そんな名前の付いた風がある。 颯爽として、その時になってみるとどこか懐かしい、そんな風が。 疑心暗鬼になることがあるのかも 不躾けなと思うかもしれない、もしかして。 凛々しさの…
Read More「風の名前」 義理堅く 無頼で 理想的な。 そんな名前の付いた風がある。 颯爽として、その時になってみるとどこか懐かしい、そんな風が。 疑心暗鬼になることがあるのかも 不躾けなと思うかもしれない、もしかして。 凛々しさの…
Read Moreひんやりとする。 気が付くともうこんな季節。 読みかけの本だけもって、まだ暗い街を出る。 そんな重要な、大事な予定があるわけでもないけど、 旅に出るときのような意気込みが妙に可笑しい。 ミラーを見ると、後塵ならぬ白い煙。…
Read Moreアミーチ アミーチ みんな友達。 アミーチ アミーチ みんな友達。 こぼれる木漏れ日 木々の間を抜ける風 まぶしく輝く草木の緑。 海を行く船の汽笛。 通りがかりの髭のおじさん。 ネクターの後味。 そんなのだって、みんな友…
Read MoreZ これでおしまい。 その言葉に翻弄されて生きたのかもしれない。 これでおしまい。そう思うからお尻に火がついて、 奮起したから、おしまいではなくなったから、良かったね。 でもそんなはらはらしたいわけじゃなかった。 最初か…
Read Moreバイクを置いたいつものガレージ。一息つく、いつもの椅子。 あれ?こんな子いたっけ? 真っ白なボディ。すごく綺麗、ひんやりして気持ちい。 ねぇ、ちょっとお話しない? あなたのお名前 なんていうの? 「ホンダ s600.」 …
Read Moreお日様の匂いがするね。 少し埃っぽいね。喉が乾くね。 ずいぶんに年季の入ったベルベットのような。 思い出の中にはそんな類の思い出があるものさ。 君はもしかすると忘れてしまったかもしれないね。 しかし、ものすごい雨が降って…
Read More春なんか来やしない。そう思ってきた。いや、今だってそう思っている。 でも来やしないと思っても来るのが春。そういうものなんじゃないか。 厳しい寒さが繰り返し、そこにふと、柔らかく、ほっとする日差しと共に春はやってくる。 で…
Read More「お待たせしてしまって、すみません。」 彼女は間違いなく、そうとうの時間、ここで待っていた。 水曜日に私は彼女の会社を訪問した。ちょっとした提案を持って、情報交換をしに行ったという感じだろうか。古くからよく知っているその…
Read Moreちょっと駅まで送ってくれない? そう言うと「いいよ」という返事の前にエンジンをかける。 少し寒い朝はやはり少し、のっけ、高回転でスタートするのが常だ。 「早く、まだぁ?あったまったよ」 車内のことではない。エンジンだ。 …
Read More「もう何回目?秋のツーリング。」と貴女は言う。 辟易とした、というのとは違って、自分も楽しみなのをどこか人のせいにするように。 今年も秋の訪れ。 この辺りまで来ると 短いブレスで花に勢いよく入る空気、思いがけず冷たくてび…
Read Moreクラシックカーレース「ミッレミリア(Mille Miglia)」が開催模様。 ミッレミリアのレースは、世界一美しいクラシックカーのロードレースと言われているそうです。 映像は、ローマ(Rome)で行われたレースの模様を…
Read More黒い杜 ものすごい熱気の後に 全てを打ち消そうとするかのように 一気に降った雨のせいで涼やかな風が抜ける。 黒の似合う君の微笑みに まるで合わせるように清々しい。 そろそろはっきりと背を向け始めた、つかの間の夏。 騒がし…
Read More白いシャツ、引っ越しの朝。 寝坊である。昨夜のワインもまだ少し。 そうも言っていられない。 きつね色に焼けたパンにバターを塗ると、僕の朝も「溶け出した」ような気がした。 それをほおばり、一番手近な白いシャツを羽織った。 …
Read MoreGood Luck!! 「ねえ、まだ行かないの?」 このクルマで学んだことがある。 それは「あくる日も昨日と同じとは限らない」ということ。 だからこそ当たり前のようなことに感謝しなければならないし、 真新しい気持ちで過ご…
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